縁結び神社研究会

幸神社

ご利益:縁結び

交通:JR「京都駅」から市バス「河原町今出川」下車、徒歩10分



【特徴・見どころ】
 「さいのかみのやしろ」と読みます。この地は平安京の鬼門に当たり、もともとは外から襲来する疫神や悪霊を『塞る』道祖神として祀られていました。そのため塞神(さいのかみ)=幸神と転化し、幸福を呼ぶ神社と信仰されています。

 祭神は猿田彦神(さるたひこのかみ)です。この神様は天孫邇邇芸命(ににぎのみこと)が地上に光臨する際にその道案内をした神で、一般的には交通安全の神様ですが、ここでは相殿の神である天鈿女神(あめのうずめのかみ)と結びつき、夫婦神の霊力により縁結びに御利益があるとされています。そして境内に祀られる『御石さん(おせきさん)』と呼ばれる陽石は、触ると祟りを受けるが丁重に拝むと良縁に恵まれるといわれています。また『蘇我物語』には、この神社で誓った男女の縁は、永遠に朽ちることがないとも歌われています。

【ほーりー記】
 古い民家の板壁に紛れるように入り口の鳥居があり、ぼんやりしていると見逃してしまいそうですが、ここは相当に古い神社です。御由緒によれば「当社の祭祀は遠く神代に始まり、天武天皇の白鳳元年御再興、桓武天皇延暦十三年平安京の鬼門除守護神として御造営あらせられる」とあります。

 そして鳥居をくぐると小さな境内へ入れるのですが、この神社は外と空気が違うというか、なんだかピンと張りつめた霊気みたいなものがありました。社務所(というより、神社の方の家)は近所の子供達の遊び場にもなっているのか、少しの時間のうちにどんどんと自転車を止めては中に入っていくほのぼのとした風景まで見られたのですが、この緊張感は何だろうという感じです。

 拝殿には猿が描かれた絵馬が、もう絵馬掛けからはじけ飛びそうなほどにかけられています。そして拝殿を回ると境内の隅にはご神石が! もともとは都に疫病が入るのを防ぐ塞(さい)の神ですし、それだけに霊力も抜群なのでしょう。丁重にお参りしておきました。


近畿の縁結び

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